レスエネ生活 / Less energy life


電気代600円のお知らせ

 エネルギー問題解決のために、エネルギーをなるべく使わない生活を実践研究している。その象徴的な取り組みが、「4人家族で電気代600円生活」である。電気の契約は、「従量電灯A」という5アンペアの契約。これは通常、マンションの共用部分の照明など、限られた電気しか使わない場合の契約であり、一般的にはこれで生活をすることはまれである。しかしながら研究所では、この契約で生活をすることにより、電気をどこまで削減できるかを試している。

 一般的な家庭にあって、我が家では使っていない電化製品としては、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、ドライヤーなどが挙げられる。 

 We are studying life with less energy practically in order to solve energy issue. The symbolic theme is "Life with 600 JPY electricity by 4 family members". Our electricity menu is "Measured rate system A", 5 ampere. The menu is used for limiting place, for example, common space of an apartment house. Generally speaking, it is rare to live with this menu. However, in the permacaulture laboratoty, we are trying to know how much we can decrease electricity by living with this menu.

 Electrical appliances that general people have, but we don't have are as follows: TV, refrigerator, microwave, drier, and so on.

 

 テレビについては、以前から、見ているとすぐに時間がたってしまってもったいない、ワイドショーなどで批判ばかりしているのを見ると腹が立ってくるなどのマイナス面を感じていたため、テレビを廃棄して家にテレビがなくなった時は、なんとも気持ちの良い気分であった。現在も、問題は感じていないどころか、時間を有効に使えて快適さを感じている。

 

 冷蔵庫がなくてどうやって食事をするの?と聞かれることが多い。工夫している点は、野菜は週に3回農家さんから届けてもらっている。傷みやすい野菜は届いて1,2日のうちに調理してしまう。おかずは、なるべく作った時に食べきるようにする。余った場合にも、次の食事までには食べきる。7,8月は食べ物が傷みやすいが、朝作ったおかずが昼に傷んでいることは少ない。

 

 電子レンジは、冷蔵庫とセットなのではないかと思う。冷蔵庫に残りおかずがあるときなどは、それを温めるために使う。しかしうちには冷蔵庫がないので、レンジの必要性を感じない。温めたいおかずはガスで温める。しかし、弁当が常温で食べられることを考えると、絶対に温めなければならないおかずというのは実は多くないのではないだろうか。

 

 ドライヤーは使っていない。一番髪の長い妻も含めて、全員自然乾燥である。

 

 掃除機は使っている。ただし、うちの掃除機は、「ハイパワー」、「標準」、「弱」の3種類の強さがある。5アンペア生活を始める前に、それぞれの電力を測定したところ、ハイパワーは900ワット、標準は600ワット、弱は200ワットであることが分かった。5アンペアは、通常500ワットまでは使えるため、弱なら使えることが分かった。試しに弱で使ってみると、意外と問題なくごみを吸い取ることができるため、問題なしと判断した。

 

 洗濯機は、300~500ワットの電力を使うようだ。最も電気を使うのは脱水時であり、洗濯物が多いときの脱水でブレーカーが落ちることがよくある。その時には部屋の無駄な電気を落とせば、使えないことはないので、それほど問題を感じていない。要は慣れの問題だろう。

 

 基本的に、エネルギーを使う大きな理由の一つに、時間を得るためということが挙げられる。すぐに夕飯の準備を終わらせるために、冷凍食品を使う。おかずを作り置きしておく。そのためには冷蔵庫が必要であり、電子レンジも必要になってくる。多くの人は、エネルギーを減らそうと思っても、仕事が忙しくてやっぱり電化製品を使わないことは難しい。そうなると、なぜ仕事が忙しいのか、そこまでして毎日なぜ残業をしなくてはいけないのか、ほかに方法はないのかと、働き方の問題になってくる。ひいてはそれは生き方の問題にまで発展していく。エネルギー問題は、単にエネルギーの問題ではなく、生き方の問題だと私が考えている理由は、こういった点にある。