段ボールコンポスト

函館に住んでいたころ使っていたけど、引越しとともに使わなくなった段ボールコンポスト。
札幌に引越してからは、2015年の5月から10月まで、ミミズコンポストを使っていた。
タイからの帰国後は、普通に生ごみを捨てていたのだが、やはり生ごみはかさばる。
友達がエコペールバケツという、生ごみを分解できるバケツを使っていて、なかなかいいよと聞いていたので一時はそれを導入しようと思っていた。
でも新しく買うのももったいないなぁと思っていたところ、段ボールコンポストのことを思い出した。
ということでとりあえずやってみることにした。
まずは比較的丈夫な段ボールを用意する。
10kgミカン箱程度の大きさ。
底面は水気ですぐに弱ってしまうので、補強が必要。
今回は底面に、段ボールを漬物袋で覆ったものを敷いた。
そして土を投入。
土は4月に苗を作るときに使ったものの余り。
やや量が少ないものの、とりあえずはこれだけで完成。
足りない分は、ごみを入れていけばどんどん増えていく。
うまくいけば温度が40度程度まで上がってくれる。
温度が上がらない時には油を少し追加するとよいらしい。
だけど最近、我が家は油を摂っていないので、それが原因でコンポストの分解は進まない可能性もある。
しかしとにかく、細かいことは置いといて、実践してみた。
たったこれだけでごみが減ればけっこう快挙だ。
燃えるゴミ、1週間に5リットルごみ袋1枚を目指して稼働を開始した。
使い始めて2週間ほど、順調に温度が上がっていって、36度ぐらいまでいった。
生ごみもそれなりに分解してくれていた。
しかし、スイカのごみを大量に入れたときからコンポストの様子が変わり始めた。
温度が下がり、土全体が水っぽくなって、腐敗臭が漂うようになってきたのだ。
原因は明らかに、ごみの入れすぎ。
土が持っている分解能力以上のごみや水分を投入してしまったことだろう。
それでもがんばって1週間ぐらいは生ごみを毎日混ぜ続けていた。
(生ごみを混ぜる作業は、土全体に空気を含ませて微生物に酸素をあげて活性化させる意味と、土全体で生ごみを分解させるという意味があると思われる。)
しかしその作業、かなりにおいがきついので混ぜるのが嫌になり、混ぜるのをやめた。
代わりに(?)、消臭効果のありそうな、コーヒー豆のごみを数日入れ続けた。
 
すると1週間ほどたったころ、完全ではないが、においがかなり薄くなってきた。
多分混ぜると、また奥の方の腐敗中の悪臭があるのだろうが、少なくともふたを開けただけでは不快なにおいはかなり弱くなった。
そして色々なところに白い糸状のかびが発生した。
 
昔はこういうカビは気持ち悪いと思っていたが、昨年のエコビレッジ体験塾に行ってからカビに対するイメージがかなり変わった。
カビは分解者、自然界の循環の重要な役割、そう思うようになってきた。
するとその時の状況、カビが出てきたことが、悪臭を消してくれているのでは?ありがたい!と思うようになってきた。
勉強不足で理論的なところはよくわからないが、今までのコンポスト使用の経験上、やはり分解してくれているのだと思う。
しばらくすると、糸状のかびとともに生ごみも消えてしまうことが何度もあった。
 
家の中で実験できる段ボールコンポスト、うまくやらないと悪臭やコバエの発生源となってしまうものの、自然界の分解の様子を観察できる楽しいものだと思っている
自然に近い暮らしをしたい、だけどうちはアパートだし何から始めていいかわからない、という人にはぜひおすすめです。
生ごみもかなり減ったため、明らかに以前よりはごみの量が減りました。
調子のいい時は、1週間に5リットルごみ袋二つぐらいに抑えられています。
ちなみに最近のもう一つの楽しみは、モバイルエコトイレ内の自分の排泄物の観察。
作った当初は自分の排泄物が他人に見られないようにと、せっせと灰で隠していた。
しかし、自分以外にそれほど利用者がいないため、最近は灰をかけずに分解の様子を観察することが楽しみになってきた。
3日間ほどフィールドに行けない日が続いて久しぶりに見に行った時、自分の排泄物がほとんど土になっていた。
においはまるっきりない。
 
ということで、ここでも自然界の分解のすごさを感じているのでした。
これからも色々と観察していきます。